愛猫の防災!キャットフード以外に準備すべきものは?

日本は4つのプレートがぶつかり合う地震大国です。2011年の東日本大震災に続き、2016年は熊本地震、鳥取県中部地震と大きな地震が立て続けに起きました。日本で生活する以上、大地震に遭遇する確率は非常に高いのです。

 

地震だけでなく自然災害は、いつ、どこで、どのくらいの規模で起きるか分かりません。人間の避難すら儘ならない災害時では、ペットの避難にまで手が回らないのが現実です。先の震災でも行方不明や避難先の受け入れがないことを理由に、数多くの被災した犬や猫が動物保健センターに引き取られました。

 

「今まで被害に遭ったこともないし、自分たちは大丈夫だろう」と、もし思っているならその考え方は捨ててください。あなたや愛猫が、非常事態に巻き込まれない確証などないのです。むしろ大地震が危惧されている現状から見て、遭遇する確率が極めて高いと言えるでしょう。

 

私たち飼い主に今できることは、愛猫と一緒に生き抜くための備えです。キャットフード以外にどんなものが必要か、どういったことを考えておかねばならないのかなど、事前に準備すべきことをご提案したいと思います。すでに備えている人も再確認してみてください。

 

 

キャットフードは1ヶ月分

災害時の非常食は、3日〜1週間分を目安とした備蓄が推奨されています。これは災害発生時から3日間は救助活動が優先され、支援物資の配給が4日目以降になるためと言われています。

 

ただし、これは人間に向けたガイドラインです。人間と同じように、ペット用の物資がすぐに用意されるとは限りません。何をおいても優先されるのは人間です。要請しても後回しにされることは充分考えられます。非常食として1ヶ月分は用意しておくことをお勧めします。

 

また猫はデリケートな生き物です。慣れないキャットフードで体調を崩す可能性もあるため、いつも食べているものを用意してください。気分を落ち着かせるため、好物のおやつもあるといいですね。多頭飼いしているときは全員が食べるものを選びます。普段から手作りご飯を与えている人は、市販のキャットフードも食べられるようにしておきましょう。

 

賞味期限や消費期限を、定期的にチェックしておくことも大切です。ドライキャットフードは約1年、パウチタイプなら約2年、缶詰であれば3年程度となっています。ドライフードは小分けパックだと酸化が気になりません。無添加フードは比較的期間が短いので、保管中は注意してください。多めにストックしておいて、ローテーションで使えば効率的です。

 

 

用意しておくと便利なもの

キャットフード以外で、用意しておくと役に立つものを見ていきましょう。

 

キャリーバッグ

避難時の移動だけでなく避難先ではハウスにもなります。色んな形がありますが、リュックなら両手が使えます。トイレのことを考えると、ある程度の広さも欲しいところです。キャリーは小さめにして、折り畳み式のポータブルケージを別に用意するというのも一つの手です。

 

首輪・リード

迷子札があるだけで、行方不明になったときの保護率は格段に高くなります。マイクロチップを入れていても首輪は必須です。普段から慣らしておきましょう。さらに逃走防止や散歩用にリードがあると重宝します。ハーネスはすり抜けてしまうことがあるので、体にぴったり密着できるものにしましょう。

 

常用している薬

持病がある場合、現在飲ませている薬を約1週間分は入れておきましょう。かかりつけ以外の病院で手に入るかもしれないので、薬の名前をメモしておくのも有効です。また健康体であっても夏場はノミがつく可能性もあるため、ノミ避けの薬を常備しておくのもいいですね。

 

飲み水

ペット用がベストですが、人間用の水を流用しても構いません。ただしミネラル分が多いと、尿路結石を発症しやすくなるので硬水は避けましょう。水道水が出るのであればそれを与えます。赤ちゃん用の水を代用するのも一つの手です。

 

トイレ

トイレ用の砂も必須アイテムです。しかし自宅で保管はできても、避難所にまで運ぶのはなかなか大変ですので、そういうときは新聞紙を細かくちぎって代用します。段ボールの上にペットシーツを敷いて使えば、わざわざトイレを用意しなくても大丈夫です。避難先で臭わないように、消臭剤も用意しておきましょう。

 

 

いざ準備し始めるとアレコレ入れたくなるものです。しかし猫の入ったキャリーに、人間用の防災グッズ加わるとなれば、持ち出すものは可能な限り厳選したいところです。被災状況や避難先までのルートを考えたとき、猫の避難だけで精一杯になることも有り得ます。玄関から近い場所に保管しておけば、後日戻ったときに取り出しやすくなります。

 

 

防災は事前のシュミレーションが肝心

災害が起きたとき、飼い主が無事でいることが何より大切です。まずは自分の身を守り、落ち着いてから猫の確保に取り掛かります。外出中に発生することも考えられるので、家具の固定やガラスに飛散防止フィルムを貼るなどの対策をしておきましょう。

 

地震で家が大きく揺れたとき、猫もパニック状態です。できるだけ優しく声をかけて落ち着かせます。キャリーに入れるときに暴れるようなら洗濯ネットを使います。また避難中に誤って開くこともあるため、テープなどで扉をしっかりとめてください。

 

猫とはぐれてしまったら、警察や自治体に連絡します。迷子チラシを何枚か作っておくのもお勧めです。顔だけでなく、背中の柄や尻尾など、できるだけ特徴が分かる写真を選びます。

 

それとは別に、猫と一緒に写っている写真も用意しておきましょう。保護されたとき、飼い主であることを証明する際に便利です。これがあるだけで、取り違えなどのトラブルを避けることができます。データ保存だけでなく、印刷して持ち出しグッズに入れておくとさらに安心ですね。

 

地域の自治体に、ペットの同行避難の受け入れについて確認しておくことも必要です。どこに避難すべきか、あらかじめ把握しておきましょう。一緒に連れて行くのが困難な場合は知人、またはペットホテルやボランティア団体など、一時預かり先となってもらえる場所の情報を調べておきます。

 

 

備えることで助かる命がある

東日本大震災後の2013年、環境省はガイドラインを策定してペットの同行避難を推奨しています(災害時におけるペットの 救護対策ガイドライン)。ペットは大事な我が子同然、一緒に避難させることは当たり前のことなのです。

 

ただし避難所には動物が苦手な人もいます。連れて行く以上は衝突しないように、こちらも躾や健康管理などを徹底しておかなければなりません。

 

猫に躾は難しいと思うかもしれませんが、具体的には、人や他の動物に慣らしておくことや、日頃からケージで遊ばせることも躾に入ります。健康管理に関しては、避妊や去勢手術、各種ワクチンの接種が当てはまります。

 

「もしも」は起きないことが一番ですが、「もしも」に備えることは重要です。今回は災害時であっても、1匹でも多くのペットが飼い主と一緒に過ごせることを願って情報をまとめました。

 

非常事態において、真っ先に被害に遭うのは飼育されている動物達です。この先どのような災害が起きるのかは分かりませんが、私たち飼い主の心がけ次第で助かる命は確実に増えます。愛猫を守ることができるのは、あなたしかいません。どうか最後まで大切にしてあげてください。

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ドライ、ウェット、グレインフリーの違い
キャットフードのドライ、ウェット、グレインフリーの違いをまとめて、どれが猫にとって最適なのか考察しました。
グレインフリーとは
猫は肉食なので穀物に多く含まれる炭水化物をうまく消化することができず膵臓に負担がかかるというデメリットがあります。グレインフリーキャットフードのメリットはアレルギー対策、下痢・便秘対策、肥満予防です。選ぶ際は猫の年齢や状態に合わすことが大事です。
切り替え方のコツ
キャットフードを変える場合は、1週間かけて徐々に新しいキャットフードへ移行することが大事です。急に餌を変えると胃腸を壊したり、吐いたりします。
賞味期限
キャットフードの賞味期限は猫が安全に美味しく食べられる時間です。ただし時間が経過すると風味や質感が劣化するので、できるだけ早めに消費することが大事です。
適正な給与量
子猫は体重に200kcalをかけた数値、成猫は体重に80kcalをかけた数値が一日必要なエネルギー量です。それを元に2〜3回に分けてキャットフードを与えるのがよいでしょう。各キャットフードの包装に100g当たりのカロリーが記載されているので、必ず参考にしてください。
酸化を防ぐ保存方法
キャットフードに含まれる脂質は酸素に触れると酸化し、猫の体内に蓄積して細胞をむしばんでいき、下痢やおう吐、発疹などの病気の原因となります。酸化をを防ぐには密封保存したり、できるだけ早く消費することが大事です。
保存場所と容器
キャットフードのドライタイプは一つの袋を長期間に渡って使用するため、適切な保存方法が必要です。また真空パックなど保存に適した容器を用いることで、品質の劣化をある程度抑えることができます。
食べない理由と対処法
猫がキャットフードを食べない理由は味の飽き・食器・環境の変化によるストレス・加齢・病気などが原因です。うまくキャットフードを食べさせるには、トッピングをつけたり、温めて臭いを強めたり、ローテーションで味に変化を混ぜたりすることです。
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臭いが強いキャットフードを食べると、その猫の糞尿の臭いも強烈になる傾向があります。茶カテキンが配合されるキャットフードは消臭効果があるのでおすすめです。ただし餌の切り替え方には気を付けてください。
フードボウル
猫が毎日使うキャットフード用のお皿(フードボウル)は、大きさ・深さ・重さ・材質の4点に注目して選びましょう。特に形状によって猫の髭があたったり、深すぎて食べにいことがあるので注意が必要です。
ねこまんま
白米に味噌汁や出汁を取った後の煮干し、かつお節、魚の骨などを混ぜた残飯がねこまんまです。ねこまんまは人間の残飯を用いるので、基本的にキャットフードの代わりにはなりません。しかし正しい知識を持って適切に作れば安全なキャットフードになります。
歴史
ペットフードは19世紀イギリスで生まれ、20世紀に入りアメリカを中心にドッグフードとキャットフードが販売されるようになりました。日本のキャットフードの歴史は1972年から始まり、経済成長に伴うペットブームと共に発展してきました。
飽きない理由
猫は人間と比べて味覚が鈍感ですが、苦味と酸味には敏感です。子猫から与えているキャットフードは飽きないことが多いですが、湿気や鮮度などで食べなくなることがあります。飽きさせないためには猫用ふりかけやおやつをトッピングするなどの工夫も大事です。
免疫力
猫の免疫力を向上させることで寿命を延ばすことが可能です。良質なキャットフードで善玉菌を増やすか、運動・ストレス発散により猫の免疫力をつけることが可能です。市販の安価なキャットフードは添加物や炭水化物が多く含まれており、悪玉菌が増えるので逆効果です。
トッピング
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猫にとって危険性のある原材料をまとめました。有名ブランドのキャットフードにも有害な食材が使われている可能性があるので、成分表・原材料一覧をしっかりと確認することが大事です。
フードパズル
フードパズルは猫の狩猟本能を刺激することでストレス発散につながります。またキャットフードを食べるペースが遅くなり満腹感を得られるのでダイエット効果も期待できます。ただしフードパズルの注意点を守らないと弊害が生じることもあるので気をつけましょう。
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