目指せ飼い猫20歳!長生きのヒントはキャットフードにあり!
2016年の調査で飼い猫の寿命は平均15歳というデータがあります。室内飼いスタイルの浸透や医療の発達などにより、猫の寿命はどんどん延びてきています。
猫が長生きするためには、遺伝、ストレスのない環境、食事が大きく影響すると言われています。寿命の長さは生命力によるところが大きいものの、ストレスと食事は私たちが管理できることです。
とくに食事は体をつくる上で大切な要素です。愛猫にいつまでも健康でいてもらうためには、一体どんなキャットフードがベストなのでしょうか?キャットフードを選ぶときのポイントや、寿命を延ばすための秘訣について迫ってみたいと思います。
長生きキャットフードの4つのポイント
品質の高いキャットフードが体に良いのは何となく理解できますが、具体的にはどういったものなのでしょうか?基本的に「総合栄養食」と表記しているフードであれば栄養のバランスは問題ありませんが、さらに一歩踏み込んで、4つのポイントに注目してみましょう。
動物性タンパク質が主原料
タンパク質は、代謝や免疫力を維持するために必要不可欠です。とくに肉や魚に含まれる動物性タンパク質は吸収率に優れ、効率的にエネルギー変換することができます。植物性よりも必須アミノ酸が豊富なので、肉や魚を主原料としたフードは猫の理想的な食事なのです。
低炭水化物
猫の体は糖質の代謝に適していません。消化不良になりやすく、食物アレルギーの原因となることもあります。また肥満や様々な病気を引き起す可能性も考えられます。適正量は決められていませんが、米や麦、大豆、トウモロコシなどが主原料のフードは過剰摂取になりやすいでしょう。
添加物不使用
質の悪いフードには大量の添加物が使われています。化学合成された防腐剤や酸化防止剤、香料、着色料など、猫にとって有毒な成分のオンパレードです。猫の小さな腎臓や肝臓に負担がかかることは明白であり、百害あって一利なしとはまさにこのことでしょう。
材料が明確である
「チキン」「ポーク」「ビーフ」など材料名が明確に表記されているフードは、メーカーが製品に自信を持っている証拠です。逆に言えば「肉類」や「ミール」「副産物」などの曖昧な表記には、不明瞭にしなければならない理由があります。不安な点はメーカーに直接問い合わせてみましょう。対応も含めて、今後の購入判断基準になるのでお勧めです。
これらの基準を満たすとなると、キャットフードの値段は高くなります。しかし物は考えようです。将来かかる医療費や、補償範囲に詳細な条件を課す保険にお金をかけるよりも、ずっと建設的ではないでしょうか。もし迷うならばキャットフードランキングを参考にすることであなたの探し求めているブランドが見つかるはずです。
食事以外で気をつけたいこと
猫は7歳を過ぎるとシニア期にさしかかります。永遠に子猫でいるような気がするものですが、人間と同じく年齢とともに確実に衰えていきます。7歳を迎えたら、少なくとも年1回の健康診断を受けるようにしましょう。
とくに歯は長生きするためには重要です。歯が悪くなると、たちまち体調を崩しやすくなります。猫の歯周病は頻繁に起こります。日本歯周病学会は、歯周病が慢性腎臓病や糖尿病、血管障害など、多くの病気にかかるリスクを高めると発表しています。関係性については研究が始まったばかりだそうですが、猫にも同じことが言えると考えられます。
病院に行くこと自体が大きなストレスになる場合は、普段から健康チェックをしてください。食欲や尿量に変化がないか、触られて極端に嫌がる場所がないかなど、ちょっとした病気のサインも見逃さないように注意しましょう。
飼い主のライフスタイルも猫の寿命を左右します。英・グラスゴー大学の研究によると、喫煙者に飼われているペットが癌になる確率が2.4倍になることが明らかになっています。中でも猫は毛繕いをするため、犬よりもさらにリスクが高くなるようです。
またアロマオイル、お香、芳香剤、消臭スプレー、柔軟剤も猫に悪影響を及ぼします。健康被害は多岐にわたり、体内に蓄積するものや皮膚疾患、発がん性など実に様々です。人間には癒しの香りでも、猫に対しては毒性があるのです。
愛猫の食事管理はあなたの役目
猫の食事に対する考え方は各家庭でそれぞれ異なり、正しい答えはありません。しかし猫の立場からすると、味気ない食事が続くのは辛いものですよね。とくに腎不全にかかると療法食がメインとなります。
ですが室内飼いの猫にしてみれば、食事は数少ない楽しみでもあります。たまに好物をあげることも必要なのではないでしょうか。体に良くないものは与えたくない、という飼い主の気持ちも充分に理解できます。猫のQOLを高めるために食事がもたらす効果は甚大です。大げさかもしれませんが、猫にとっての好物は「生きる糧」となり得るのです。
猫の寿命と食事との結びつきは、まだまだ未知数です。ファーストフードのチキンが好物で24年生きた猫もいますし、プレミアムキャットフードや手作りご飯を食べていても短命な猫はたくさんいます。
「長生きするかどうか分からないなら、キャットフードなんてどれも同じじゃないか」という声も聞こえてきそうですが、要は飼い主が後悔しないかどうかなのです。飼い猫は自分でご飯を選べません。選ぶのはあなたです。
将来病気になってしまったときに「あのフードを与えていたからでは?」と後悔するのは、とても不幸なことです。今できる最大限のことをしてやりたいと思うのであれば、キャットフードの中身にも目を向けてあげてください。
関連ページ
- ドライ、ウェット、グレインフリーの違い
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- グレインフリーとは
- 猫は肉食なので穀物に多く含まれる炭水化物をうまく消化することができず膵臓に負担がかかるというデメリットがあります。グレインフリーキャットフードのメリットはアレルギー対策、下痢・便秘対策、肥満予防です。選ぶ際は猫の年齢や状態に合わすことが大事です。
- 切り替え方のコツ
- キャットフードを変える場合は、1週間かけて徐々に新しいキャットフードへ移行することが大事です。急に餌を変えると胃腸を壊したり、吐いたりします。
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- キャットフードの賞味期限は猫が安全に美味しく食べられる時間です。ただし時間が経過すると風味や質感が劣化するので、できるだけ早めに消費することが大事です。
- 適正な給与量
- 子猫は体重に200kcalをかけた数値、成猫は体重に80kcalをかけた数値が一日必要なエネルギー量です。それを元に2~3回に分けてキャットフードを与えるのがよいでしょう。各キャットフードの包装に100g当たりのカロリーが記載されているので、必ず参考にしてください。
- 酸化を防ぐ保存方法
- キャットフードに含まれる脂質は酸素に触れると酸化し、猫の体内に蓄積して細胞をむしばんでいき、下痢やおう吐、発疹などの病気の原因となります。酸化をを防ぐには密封保存したり、できるだけ早く消費することが大事です。
- 保存場所と容器
- キャットフードのドライタイプは一つの袋を長期間に渡って使用するため、適切な保存方法が必要です。また真空パックなど保存に適した容器を用いることで、品質の劣化をある程度抑えることができます。
- 食べない理由と対処法
- 猫がキャットフードを食べない理由は味の飽き・食器・環境の変化によるストレス・加齢・病気などが原因です。うまくキャットフードを食べさせるには、トッピングをつけたり、温めて臭いを強めたり、ローテーションで味に変化を混ぜたりすることです。
- 糞尿の臭い
- 臭いが強いキャットフードを食べると、その猫の糞尿の臭いも強烈になる傾向があります。茶カテキンが配合されるキャットフードは消臭効果があるのでおすすめです。ただし餌の切り替え方には気を付けてください。
- フードボウル
- 猫が毎日使うキャットフード用のお皿(フードボウル)は、大きさ・深さ・重さ・材質の4点に注目して選びましょう。特に形状によって猫の髭があたったり、深すぎて食べにいことがあるので注意が必要です。
- ねこまんま
- 白米に味噌汁や出汁を取った後の煮干し、かつお節、魚の骨などを混ぜた残飯がねこまんまです。ねこまんまは人間の残飯を用いるので、基本的にキャットフードの代わりにはなりません。しかし正しい知識を持って適切に作れば安全なキャットフードになります。
- 歴史
- ペットフードは19世紀イギリスで生まれ、20世紀に入りアメリカを中心にドッグフードとキャットフードが販売されるようになりました。日本のキャットフードの歴史は1972年から始まり、経済成長に伴うペットブームと共に発展してきました。
- 飽きない理由
- 猫は人間と比べて味覚が鈍感ですが、苦味と酸味には敏感です。子猫から与えているキャットフードは飽きないことが多いですが、湿気や鮮度などで食べなくなることがあります。飽きさせないためには猫用ふりかけやおやつをトッピングするなどの工夫も大事です。
- 免疫力
- 猫の免疫力を向上させることで寿命を延ばすことが可能です。良質なキャットフードで善玉菌を増やすか、運動・ストレス発散により猫の免疫力をつけることが可能です。市販の安価なキャットフードは添加物や炭水化物が多く含まれており、悪玉菌が増えるので逆効果です。
- トッピング
- 猫がキャットフードを食べない時は市販の猫用オヤツやウェットフードをトッピングを与えることで食べさせることができます。また牛肉や豚肉など手作り食材なども効果的です。トッピングを充てる際の注意点もまとめました。
- 危険性の高いキャットフードの見分け方
- 猫にとって危険性のある原材料をまとめました。有名ブランドのキャットフードにも有害な食材が使われている可能性があるので、成分表・原材料一覧をしっかりと確認することが大事です。
- 防災
- 災害発生時にペットをどのように守るべきかの心構えをまとめました。キャットフードは1ヶ月分備蓄しておき、キャリーバッグや首輪・リード、常用している薬、飲み水、トイレなどの身のまわりのアイテムも準備しておくことが大事です。
- フードパズル
- フードパズルは猫の狩猟本能を刺激することでストレス発散につながります。またキャットフードを食べるペースが遅くなり満腹感を得られるのでダイエット効果も期待できます。ただしフードパズルの注意点を守らないと弊害が生じることもあるので気をつけましょう。
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- 獣医師推奨または監修されたキャットフードの秘密について解説します。普通のキャットフードとの違いは単に獣医師が関わっているかどうかで、原材料が何かどうか、品質が良いかどうかは関係ありません。