猫にリンは必要か?代謝メカニズムを知って腎不全に備えよう

最近人気の高いグレイン(穀物)フリーのキャットフード。グレインフリーという言葉も随分と世間に広まりました。検索するとメリット面ばかりが並びますが、本当にそれだけで猫の体調管理ができるものなのでしょうか?

 

グレインフリーのフードの「実際のところどうなの?」という部分を、メリット・デメリット面を交えて解説したいと思います。

 

 

肉食ゆえに消化できない穀類

猫にとって重要な栄養素は肉や魚などのタンパク質です。猫をはじめ肉食動物の腸は他の動物と比べてとても短くつくられており、タンパク質や脂質の消化吸収に大変優れています。その反面、盲腸がないため炭水化物に含まれるセルロースを消化できません。

 

さらに糖質を分解する酵素「アミラーゼ」と、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の生成が少なく、炭水化物を過剰に摂取してしまうと糖質を消化するため、すい臓に大きな負担がかかってしまいます。これらの要因から、猫は穀物を消化するのが苦手な動物と言われているのです。

 

 

グレインフリーの3つのメリット

メリット① アレルギー対策

穀物の中でも、とくにトウモロコシや小麦はアレルギーを起こしやすいとされています。また子猫の時期から消化に悪いものをたくさん食べていると、腸内環境が悪化しやすくなり、アレルギーになるリスクも高まります。

 

メリット② 消化不良の解消

穀物を使わないことで糖質を減らし、消化にかかる負担が減ることで下痢や便秘の改善につながります。効率よく栄養が吸収されるため、未消化のまま排出されることが減り便の量も少なくなります。

 

メリット③ 肥満予防

肥満の原因になりやすい炭水化物の摂取量が減少するので、ダイエットにも効果的です。糖尿病のリスク削減にも一役買ってくれます。不要な穀物が入っていないので、少量でも満足できて食事量を減らすことも可能です。

 

 

グレインフリーキャットフードを選ぶときの注意点

安価なキャットフードは低コストにするため穀類を主原料にしている、という話はよく耳にします。しかしグレインフリーを謳う商品であっても、植物性タンパク質の割合が多いフードがあります。

 

穀類の代わりに芋や豆などが使われていることが多く、イネ科に比べて消化が良いとはいえ炭水化物が含まれているのは一緒です。むしろ一般的なキャットフードよりも炭水化物が多いこともあります。穀物不使用をアピールしていても、結局は原材料や成分はチェックする必要がありそうですね。この点を踏まえてグレインフリーキャットフードおすすめランキングでは市販ブランドから安全な商品を厳選しました。どのグレインフリーキャットフードが良いのか悩んだら参考にするとよいでしょう。

 

また腎機能に問題がある場合は、高タンパク質のキャットフードを与えると症状を悪化させる可能性もあります。今は発症していなくても、猫は腎不全になりやすい生き物です。シニア期にさしかかる7歳以上の猫に穀物フリーのフードを与える際は、一度獣医師に相談しておくことをおすすめします。

 

 

そもそも、穀類は絶対いらないのか

良質なグレインフリーのキャットフードはなかなか高価で、そのほとんどが海外製なのが現状です。飼い主にとって一番のデメリットは経済的な面かもしれません。

 

しかし穀類がまったくの悪者かといえばそうでもなく、穀類には食物繊維が多く含まれています。体内で分解されなかった食物繊維が、大腸の中で整腸効果をもたらす役割もあるのです。野生の猫は虫や小動物を丸ごと食べて、未消化の穀類も同時に摂取していますよね。

 

「これだけを食べさせていれば万事OK!」といったフードは正直言って存在しません。要はバランスが肝心。愛猫の年齢や状態に合わせて、その都度フードを見直す柔軟さも大切なのではないでしょうか。

 



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切り替え方のコツ
キャットフードを変える場合は、1週間かけて徐々に新しいキャットフードへ移行することが大事です。急に餌を変えると胃腸を壊したり、吐いたりします。
賞味期限
キャットフードの賞味期限は猫が安全に美味しく食べられる時間です。ただし時間が経過すると風味や質感が劣化するので、できるだけ早めに消費することが大事です。
適正な給与量
子猫は体重に200kcalをかけた数値、成猫は体重に80kcalをかけた数値が一日必要なエネルギー量です。それを元に2~3回に分けてキャットフードを与えるのがよいでしょう。各キャットフードの包装に100g当たりのカロリーが記載されているので、必ず参考にしてください。
酸化を防ぐ保存方法
キャットフードに含まれる脂質は酸素に触れると酸化し、猫の体内に蓄積して細胞をむしばんでいき、下痢やおう吐、発疹などの病気の原因となります。酸化をを防ぐには密封保存したり、できるだけ早く消費することが大事です。
保存場所と容器
キャットフードのドライタイプは一つの袋を長期間に渡って使用するため、適切な保存方法が必要です。また真空パックなど保存に適した容器を用いることで、品質の劣化をある程度抑えることができます。
食べない理由と対処法
猫がキャットフードを食べない理由は味の飽き・食器・環境の変化によるストレス・加齢・病気などが原因です。うまくキャットフードを食べさせるには、トッピングをつけたり、温めて臭いを強めたり、ローテーションで味に変化を混ぜたりすることです。
糞尿の臭い
臭いが強いキャットフードを食べると、その猫の糞尿の臭いも強烈になる傾向があります。茶カテキンが配合されるキャットフードは消臭効果があるのでおすすめです。ただし餌の切り替え方には気を付けてください。
フードボウル
猫が毎日使うキャットフード用のお皿(フードボウル)は、大きさ・深さ・重さ・材質の4点に注目して選びましょう。特に形状によって猫の髭があたったり、深すぎて食べにいことがあるので注意が必要です。
ねこまんま
白米に味噌汁や出汁を取った後の煮干し、かつお節、魚の骨などを混ぜた残飯がねこまんまです。ねこまんまは人間の残飯を用いるので、基本的にキャットフードの代わりにはなりません。しかし正しい知識を持って適切に作れば安全なキャットフードになります。
歴史
ペットフードは19世紀イギリスで生まれ、20世紀に入りアメリカを中心にドッグフードとキャットフードが販売されるようになりました。日本のキャットフードの歴史は1972年から始まり、経済成長に伴うペットブームと共に発展してきました。
飽きない理由
猫は人間と比べて味覚が鈍感ですが、苦味と酸味には敏感です。子猫から与えているキャットフードは飽きないことが多いですが、湿気や鮮度などで食べなくなることがあります。飽きさせないためには猫用ふりかけやおやつをトッピングするなどの工夫も大事です。
免疫力
猫の免疫力を向上させることで寿命を延ばすことが可能です。良質なキャットフードで善玉菌を増やすか、運動・ストレス発散により猫の免疫力をつけることが可能です。市販の安価なキャットフードは添加物や炭水化物が多く含まれており、悪玉菌が増えるので逆効果です。
トッピング
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防災
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