猫の体臭の原因とキャットフードでできる対策

食べ物と体臭は切っても切れない関係であり、一般的に健康な猫には臭いが殆どありません。体臭には健康状態が妙実に現れます。猫は他の動物よりも体臭が少ない動物です。狩りをするときや天敵から身を守るとき、体臭は猫にとって邪魔な存在になるからです。

 

グルーミングや排泄物に砂をかける行為は、自分の居場所を匂いで知られないためだと言われています。それでも体臭が気になるようなら、いま与えているキャットフードに原因が隠れているかもしません。

 

 

キャットフードが体臭の原因かどうか

汗が分泌される汗腺は、主に2種類あります。エクリン腺から出る汗は酸性で、99%が水分で構成され、サラサラして臭いが無いのが特徴です。それに対し、アポクリン腺から分泌される汗はアルカリ性で、脂肪やタンパク質、アンモニアを多く含みます。粘り気があり、空気に触れると臭いを放出する特徴をもち、フェロモンや縄張りを示す役割があるのです。

 

猫はエクリン腺が肉球と鼻の頭にしか存在しません。そのため全身で汗をかく人間とは違い、汗が体臭の原因にはなりません。その代わり皮脂が混ざった汗を分泌するアポクリン腺が、目や口の周り、首、尻尾、指の間、肛門周囲にあります。

 

通常はグルーミングするため、この分泌液の臭いは気になりません。しかし肉ばかり食べる人の体臭が強くなるのと同じように、食事内容によっては臭いがきつくなることもあります。注目すべきポイントは、キャットフードに含まれる脂質やたんぱく質の品質です。

 

副産物やミールなど低質な材料でつくられたフードは、体内に活性酸素を発生させる原因となります。同様に、植物性たんぱく質が多い場合も問題です。消化不良から腸内環境の乱れに繋がり、たんぱく質を分解する際に悪臭を放つ物質をつくり出します。また化学合成された防腐剤や着色料などの添加物も要注意です。肝臓で代謝しきれなかったものが老廃物となり、分泌液とともに排出されます。

 

 

病気が原因でも体臭は強くなる

キャットフード以外に考えられる原因として、まず口臭が挙げられます。歯肉炎や歯周病、口内炎などが悪臭を発生させ、グルーミングすることで被毛に臭いが移ります。3歳以上の猫の約8割が、歯にトラブルを抱えているそうです。痛みがあるとグルーミングもしなくなり、体臭はますます強くなります。突然体臭が気になり始めたら、口腔内トラブルを疑ってみましょう。

 

肛門の左右にある袋、肛門嚢にはアポクリン腺があるため、ここから出る分泌液もひどく臭います。本来は排便時などに自然排出されますが、中には詰まりやすい体質の猫もいます。炎症や破裂することもあるため、定期的に絞ってあげる必要があります。お尻を床に擦りつけていたり、肛門の両サイドが膨らんでいないかチェックしてみてください。

 

猫の尿は元々アンモニア臭がきついものですが、去勢してないオス猫はさらに強烈な臭いを放ち、スプレー行為でマーキングします。去勢手術すれば尿臭は軽減されますが、タイミングを間違えるとスプレー行為だけが残るケースもあるようです。

 

また泌尿器系の疾患は、尿中のアンモニア濃度を増加させるので、膀胱炎、結石、FLUTD、腎不全などの可能性もあります。便の臭いが強くなったと感じた場合は、腸内の働きが低下している証拠です。様々な要因が考えられますが、下痢を起こしていたり色がついているなら、何らかの病気に罹っているかもしれません。

 

 

体臭は体調不良のサイン

猫の種類によっても体臭は異なり、長毛種の方が強い傾向にあります。これは被毛の密度が濃く臭いがこもりやすいことや、排泄物が絡みやすいことに加えて、短毛種よりもグルーミングの回数が少ないことが原因とも言われています。確かに毎回長い毛が口に入ると、億劫になるのも分かる気がします。

 

保護して間もない野良猫の体臭はきついですが、日が経つにつれて臭いが気にならなくなるものです。こういったことから見て、普段の食事が体臭に大きく影響していることが窺えます。最近なんだか臭うな、と思ったときは、キャットフードを別のものに変えてみるのも一つの方法です。

 

ただし、それはあくまで猫が元気な場合のみの対策です。体臭が変化したように感じたら、それは体のどこかに異常があるサインと思ってください。じつは重篤な疾患が潜んでいる可能性も充分あり得るため、気になり始めたそのときに獣医師に相談することをお勧めします。

 



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