知らないと愛猫にとって危険!キャットフード副産物の怖い話

キャットフードの原材料で何気なく目にする「副産物」の文字。しかも大体がラベルのトップに記載されていますよね。

 

「よく分からないけど、そんなに悪いものではないだろうな」何も知らなければそう思う人もいるかもしれませんが、それは大間違い!実は私たちの想像のはるか上をいく、とんでもないものが使われているのです。一度その意味を知ってしまうと、もう気にせずにはいられなくなるかも!?

 

「副産物」という曖昧な表現にされている理由。今回はそんなちょっと怖い話をしたいと思います。

 

 

副産物=廃棄物?

副産物は分かりやすく説明すると、豆腐づくりのときにできるオカラのようなものです。キャットフードの場合は、人間用の肉を処理した後に残ったもの。具体的にいうと骨や内蔵などを含む、食肉として流通できない部分となります。そう、本来なら畜産廃棄物として捨てるべきものなのです。

 

ゴミ同然のものなので、劣悪な環境で保管されることもあるでしょう。でも大丈夫。腐ってしまっても防腐剤など強力な薬品を使えば、臭いもなく見た目にも分かりません。フード全体に使われた添加物や成分表の表示義務はあっても、加工に用いられた添加物は表記しなくてもいいのです。

 

他にもミール、パウダー、エキスなどの表記にも注意が必要となります。羽や毛、皮、くちばし、角、血液、糞尿など肉以外の丸ごとを精製し、脂肪を取り除いたもの。これらを溶かし混ぜて粉状にしているのです。

 

これらの副産物やミールなどはレンダリング工場でつくられるわけですが、さらに警戒しなければならないのが、この工場では他にも様々なものが処理されているという点です。飲食店からの生ゴミをはじめ、事故死や薬殺された動物、病気で殺された動物などもここでレンダリングされています。こういったものが一切混ざっていないという確証はありません。メーカーですら判断できないでしょう。

 

 

食べ続けるとどうなるの?

質の悪いタンパク質はきちんと消化することができないため、排泄物の臭いや口臭がきつくなります。満足に栄養も摂れないため、毛並みも悪くなりアレルギー体質にも。腎臓や肝臓への負担も大きく、病気の原因にもなるでしょう。人間だって毎日ジャンクフードばかり食べて長生きなんてできません。さらに劣悪なものが材料とあれば、愛猫の体にとって良いことなんて一つもないのは一目瞭然ですよね。

 

副産物の定義も原産国によって様々です。とくに日本のペットフードにおける法律は大変ゆるく、添加物や成分の表示義務はあるものの、安全性や品質に対する規制はありません。国産だからといって必ずしも安全というわけでもなく、むしろ海外製の方が信頼できる材料を使っているケースもあります。

 

市販のフードには材料費の他に、加工費、流通費、パッケージ費、広告費などが含まれています。安く売られているフードがいかにして利益を出しているのか。こういった事情を知っておくと、また違った基準でキャットフードを選ぶことができます。

 

 

原材料を確認するクセをつけよう!

副産物やミールなどの危険性についてご紹介しましたが、そのすべてが悪いというわけではありません。内臓は猫にとっては栄養の宝庫ですし、中には安全な材料で作られているものもたくさんあります。チキンミールやサーモンミールなど、材料名が明記されているものは危険性が少ないと言えるでしょう。

 

きちんとしたメーカーであれば、まず消費者に分かりやすく原材料名を記載しています。さらに生産工程についても明確に返答できるはずですので、気になる点は一度問い合わせてみるのもいいですね。自社の商品に自信があればオープンにできます。返答次第で、その会社のフードに対する姿勢がはっきりと見えてくるものです。

 

これからはキャットフードを購入するとき、値段だけでなく原材料もぜひ見てみてください。愛猫は自分の食べるものを選ぶことはできません。あなたが愛猫に食べさせてあげたいと思うフードを選んであげてください。

 



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